道の活動 

 
国道498号線(栗ノ木峠)

 
 国道498号線は佐賀県鹿島市を起点とし、長崎県佐世保市までを結ぶ道です。
今回は、佐賀県伊万里市・西有田町と長崎県佐世保市に位置する古くから交通の要衝であった栗ノ木峠をご紹介します。

 
▼栗ノ木峠と国見有料道路(あじさいロード)
国道498号線で県境を越える場合、佐賀県・長崎県道路公社管理区間である国見有料道路(通称、あじさいロードでこちらも国道498号線区間)を利用するのが一般的で、国道498号線の本線を使って峠を越える車は殆どありません。
佐賀県西有田町〜国見有料道路の料金所付近までは2本の国道は道が沿う形になっています。
地図では、西有田町から本線と国見有料道路とに分かれているようになっていますが、伊万里市内で分岐します。(後で出てくる標識でも判るかと思います。)

 

 
▼本線と有料道路との分岐路(佐賀県側)
◆佐賀県側の国道498号線の本線と国見有料道路との分岐路附近です。

分岐路附近は既に国見有料道路区間であるため、佐賀県・長崎県道路公社が管理しており、特に分岐看板等が無いのでしょう。

本線側の道は近年アスファルト舗装がやり直されており、綺麗になっておりました。


 
◆伊万里市方面を望む

国道498号線から観た伊万里市方面です。直ぐ下を国見有料道路が並走しています。分岐路から少し進んだところで撮影しました。

伊万里市方面を撮影したものと言っても、市街地方面ではなく、のどかな山々に点々としている集落を映しています。


 
◆伊万里市二里町二里甲

二本に国道が分岐して本線側の最初の国道標識を発見。
この標識は、佐賀県が平成10年8月に新設したものらしく、綺麗でした。以後、栗ノ木峠の県境附近に掛けて一定間隔で設置されているのを確認していますが、どれも同時期に設置されたものです。

ちなみに、以前私がここを走った際はこれらの標識が(佐賀県側には)無かったと記憶しています。


 

◆西松浦郡西有田町大木

西松浦郡西有田町の大木という大字名は範囲が広く、西有田町を走る国道498号線全域が大木という地名であるようです。
本線は完全なマイナーロードで、国見有料道路は並走しています。


 
◆本線と国見有料道路

曲がりくねった本線の国道標識がある場所で車を停めて撮影。並走する国見有料道路を見下ろしてみると、こちらにも国道標識がほぼ同じ場所にありました。


 
▼国見有料道路料金所附近
◆国見有料道路料金所

国見有料道路の料金所附近です。料金所の手前で国道498号線の本線に進入することができます。

日本道路交通情報センターによると、この場所(佐賀県西松浦郡西有田町大木(国見トンネル入口))から長崎県佐世保市潜木町(栗ノ木峠)にかけての約1.8mの区間は九州の国道では唯一冬季閉鎖道路区間になっているようで、期間は1月上旬〜2月下旬ということです。
ただし、走行取材当時は積雪は無く、凍結箇所も無かったため、閉鎖解除されておりました。

「4t車以上の車は通れません」とありますが、長崎県側の栗ノ木峠の先には急勾配で且つヘアピンカーブという箇所があるのでもっと制限があるかと思います。
そこでは穴を降らないと普通車でも切り返しが必要かも知れません。


 
▼国見湖畔公園附近
◆国見湖畔公園

国道標識がある場所から幅員狭小区間になるのですが、ここで車を停めて外へ降りたところ、雨上がりでぬかるんでいる土に足をとられ、泥まみれになりました。白いズボンは真っ黒状態。土壌は有機物が豊富そうで全然泥が落ちません。替えのズボンがある訳でもなく、この状態で取材を続けました。

国見湖畔公園にはトイレがあるのですが、水が出ない始末。仕方なく、国見料金所附近にもトイレや自動販売機等の施設があるのでそこへ行きました。

 
◆寒い風景が続く

対向車や先行車・後続車のいない国道は寒い風景ということもあり、かなり寂しさがあります。国道標識だけが、ここが辛うじて国道であることを実感させてくれます。


 
▼栗ノ木峠(佐賀県)
◆栗ノ木峠

栗ノ木峠です。環境庁と佐賀県が設置している九州自然歩道の表示看板に「栗ノ木峠」と書かれており、ここが峠であることが判ります。

横には栗ノ木峠の説明板が置かれていました。古くから栗ノ木峠は交通の要衝であったようです。

栗ノ木峠には涌き水があり、地元の人や近郊に居住している人達が水汲みにやってくるようで、私が訪れた間、人が絶えることはありませんでした。

ここから国見山への石段があります。国見山へ登ると伊万里や佐世保などの町並み、そして玄海灘を雄大に見下ろせるんでしょうね。

お地蔵さんが峠を往来する人達を祈願してなのか、ひっそり立っておりました。


 
▼県境標識ほか(佐賀県側)
◆佐賀県側の県境

佐賀県側の県境標識です。
その傍らには「佐賀県起点」なる木柱が立っています。
道路反対側には起点を表す「0キロ」ポストが埋め込まれておりました。

[附記]
この「0キロ」ポストは道路を維持している行政の管理区間の起点を現わしているそうです。
従って、この場合佐賀県の道路維持区間の始まりであるということが解ります。(情報提供:なかむら@あんぱちさん)


 
▼県境標識(長崎県側)
◆長崎県側の県境

長崎県側の県境標識です。
県境標識の先には国道標識が外された支柱が残されています。地名を表す補助標識のみが残っていました。
ちなみに、支柱が設置されたのは平成3年3月です。

この国道標識が外された支柱といい、佐賀県側にあった謎の起点ポストといい、旧国道へ降格したのか?とにおわせる状況で、寂しさを感じます。


 
▼長崎県道54号線分岐
◆長崎県道54号線分岐路

峠から少しだけ下ったところにある分岐路です。
以前は無かった矢印型の道標識が新設されておりました。

峠附近の長崎県側の国道標識の撤去された跡などを見て国道じゃないのかな?って不安だったのも束の間、新しく置かれた標識を見て安心しました。

確か、国道498号線上にあったと記憶している長崎県道54号線の下剋上表示標識も撤去されておりました。


 
▼急勾配+ヘアピンカーブ(附記)
前述しましたが、佐世保市側の国道498号線にはヘアピンで且つ急勾配のポイントが存在しています。見た目にもきつく、勾配もきついため、普通車の場合ですと切り返しが必要かと思われます。
今回の取材時は下りで走った際は切り替えし無しで、上りで走った際は切り替えしを行なっております。(軽自動車利用) 今回、切り替えしが必要になった理由には丁度下ってきた車との離合がヘアピン手前であったということも要因となっています。しかし、4t車以上通行禁止という割には車長制限とかは無いんですね〜。この附近の撮影をしておけばよかったかな〜と今更乍ら感じています。

 
◆佐世保市を望む

国見トンネルの出口の遥か上層から見た佐世保市の風景です。下を国道498号線・国見有料道路が走っているのが見えます。


 
▼本線と有料道路との分岐路(長崎県側)
◆長崎県側の国道498号線の本線と国見有料道路との分岐路附近です。

画像左上が国道498号線の本線、画像右上は国道498号線の国見有料道路(通称あじさいロード)です。

佐世保市側の入口には国道標識もあり、国道である判別が楽です。
この標識も平成3年3月に設置されたものでした。

「お知らせ」看板は国見有料道路の料金所附近にあったものと同じですが、監督官庁名が違います。


 
▼本線と有料道路との交差点手前の標識
◆長崎県側の国道498号線の本線と国見有料道路との分岐手前の交差点附近です。

世知原方面は長崎県道54号線のバイパスです。(走ったことはありませんが、長いトンネルがあるようです。)

交差点の先に国道498号線の交差路があり、交差点の信号依存しないようになっています。


 
本ページの記録
走行取材 2000/02/06
掲載   2000/02/08
附記   2000/02/08
修正   2000/02/09(「戻る」リンクの不具合修正)

 
画像はSONY DCR-PC10で撮影したDV動画をSONY DCR-TRV10とAdaptec AHA-8920(iLINKカード)にて静止画取込みしたものです。デジカメ画像に比較して画質が劣りますがご容赦下さい。
表示画像は160x120サイズですが、画像クリックすることにより640x480サイズのものが表示されます。

 
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