道の活動 

 
金辺峠・金辺隧道(旧香春街道)

 
 金辺峠(きべとうげ)は福岡県北九州市小倉南区と福岡県田川郡香春町の市町境に位置し、現在は金辺峠の下を国道322号線の新金辺トンネル(香春向き車線用)・第二金辺トンネル(北九州向き車線用)が貫いています。
 古くからここは小倉(福岡県北九州市小倉北区)と秋月(福岡県甘木市)を結ぶ香春街道の要衝であり、難所でもあったようです。

「金辺」と書いて「きべ」と読む由来は、元々「木辺」と書かれていたものが「金辺」と変化したものの、読み方は昔のまま「きべ」と読まれているようです。

今回は、香春町側の金辺峠入口より走行を開始、金辺隧道の手前で車を停めて、徒歩で金辺隧道→金辺峠と歩き、峠越しで車の場所へ戻った後、再度車で金辺隧道を抜けて北九州市側の金辺峠入口までを取材しました。


 
▼金辺峠
【香春町側】
旧香春街道の金辺峠と金辺隧道との分岐路です。(画像左上)
この画像の左側の道の先に見えるのが金辺隧道です。

金辺峠の峠付近には「島村志津馬之碑」があるらしく、その案内看板が立っています。
(解説文には「島村志津馬」ではなく、「島村志津摩」とある・・・)

道はダート状態であり、峠付近の手前には移動体通信の基地局の施設・鉄塔(NTTドコモとセルラー)がありました。

【金辺峠】

峠付近には「島津志津摩」の石碑がありました。
幕末の頃に長州藩との戦いでこの地を守った島津志津馬を称える石碑であります。

【北九州市側】

金辺峠より北九州市側の下り坂を歩くものの余りこちら側の往来は無いらしく、道は酷いものでありました。

画像右上は金辺隧道を潜って出てきた先にある金辺峠から降りてきた道。

また、画像左下は国道322号線(呼野バイパス)と交差する附近の金辺峠入口です。


 
▼金辺隧道
【香春町側】

赤煉瓦造りの金辺隧道は大正6年に造られたもので、旧国道201号線の廃道である(旧)仲哀隧道と同じ構造をしています。

金辺隧道は金辺峠の下を走り、現在の国道の新金辺トンネルより上を走る道となっています。

【トンネル内部】

金辺隧道の内部です。香春町側はトンネルの内装の手入れをしているようで奇麗なのですが、北九州市側は以前のままの状態となっています。
トンネル内部は土砂などが溜まり、またトンネルの各入口部分は深めの水溜まりが出来ておりました。

【北九州市側】

こちらはトンネル入口附近に右書きで「金邊隧道」と書かれた銘板がはっきりと読めました。附近には時代を感じる工場の廃虚が残されたままになっていました。

この金辺隧道、歩いてみたのですが不気味ですね。トンネル中央部は殆ど周りが見えず、遥か彼方のトンネル出口の光が見えるだけです。
そういうトンネルでさえ、いまだに歩行者の往来はあるようで、取材に出掛けた時も、ただこの道を越えるだけの為に歩いて行く人の姿を目にしました。(国道のトンネルの新金辺トンネル側には少なくとも歩道が用意されてなく、危険なためここを利用してるのかも知れませんね。)

 
▼国道322号線
【国道322号線】

[香春町側]
金辺峠の分岐交差点附近の画像が左上。
交差点の向こう側と交差点右側が国道322号線、左側は国道322号線・香春バイパスです。

画像左下が香春町側から新金辺トンネル・第二金辺トンネルを望んでいます。新金辺トンネルの入口はカーブの先で隠れており見えません。

[北九州市側]
画像右下が北九州市側から望んだ新金辺トンネル、第二金辺トンネル。
香春町側と同様に、新金辺トンネルの入口は見えず、第二金辺トンネルの入口が少しだけ見えます。
(国道322号線・呼野バイパス)


 
本ページの記録
走行取材 2000/01/10
掲載   2000/01/11
補足掲載 2000/01/11
追記   2000/09/13

 
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