道の活動 

 
旧国道265号線(国見峠)

 
 国道265号線は、宮崎県小林市を起点として熊本県阿蘇郡阿蘇町(上位国道重複区間含む)までを走る九州の縦貫国道です。九州山地を入り組むように走る国道であるため、道路状況は悪く九州の「酷道」としても知られています。
その中でも「国見峠」は交通の難所とも言える「酷道」だったようです。現在ではその峠をバイパスする「国見トンネル」が開通し、旧国道として降格しています。宮崎県東臼杵郡椎葉村側は(椎葉)村道木浦線、宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町側は(五ヶ瀬)町道国見線(全区間が町道国見線であるかは不明)として地方自治体の管理に移管しております。

前回、国道265号線・国見トンネルを1999/11/01に走行した際に旧国道への降格が確認され、降格してから初めての走行となります。降格確認当時、町道国見線では路面崩落による災害復旧工事のため通行止になっておりました。少なからず道路の維持管理がなされており、道が廃れる心配が当分は無さそうです。
今回は椎葉村側から五ヶ瀬町へ向けて(北向き)走行しました。


 
下椎葉→国道265号線→国見峠分岐
国見峠の分岐看板。

直進は国見トンネルへのバイパス路となっており、ここから先の国道265号線はセンターラインのある両側2車線の道となります。国見トンネル以南の道路状況とはウソのような快適な道路です。
そして、左折が旧国道265号線の国見峠です。

車内から撮影のため、フロントガラスに物が反射しており、少々見苦しくなっておりますがここが国見峠の分岐交差路です。

直進は国道265号線で、国道標識が立っておりました。
(宮崎県東臼杵郡椎葉村財木)


 
国見峠(椎葉村側)
国道265号線だった名残りの大型車通行止の看板(画像左)です。そして国見峠の始まりです(画像右)。ちょっと判りづらいかと思いますがガードレールのところに「幅員狭小」の看板がありますが、その横に書かれていた文字がマスクされています。ここには「日向土木事務所」と書かれてありましたが旧国道へ降格になり、表示を消したようです。この峠のあちこちにこの看板はありますが、全てマスクされておりました。

 
国見峠(峠附近)
国見峠附近です。

画像左上は椎葉村側から五ヶ瀬町を望んでいます。そして町村境には国見峠の看板が立っており、五ヶ瀬町(右上)・椎葉村(画像左下)を記してあります。

国見峠は海抜1,178mです。

国見峠の椎葉村側には看板が幾つか立っており、椎葉村観光協会による椎葉村の観光案内と椎葉村の物産センターである「平家本陣」の看板があります。

この「平家本陣」って、この国見峠に国道標識が立っていた時に走った際にも気になる看板でした。実際に今回、国見峠を走行する前に「平家本陣」に寄って見ました。時間の関係で殆どトイレ休憩程度でしたが・・・国道327号線沿いにあります。

しかし、「これより21K」ってのが何とも凄いと思ったものです(最初の走行当時)。

石碑と村道終点標識。

画像左の石碑は「林道十根川本屋敷線」開通記念のものです。
この国見峠は国道265号線として国道昇格する前は「林道」だったようです。
そして画像右は「村道木浦線終点」の標識です。


 
国見峠(五ヶ瀬町側)
白岩山林道との分岐路。

ここにも国道265号線だった頃の名残りの看板がありました(画像左上)。

画像右上・左下は、その看板附近の風景です。丁度ヘアピンカーブになっている附近に分岐路があります。


 
国見峠分岐←国道265号線←五ヶ瀬町松ノ平
国見トンネルの五ヶ瀬町側の入口附近。
トンネルの手前を旧国道が横切るように通っていますが、トンネルよりも左側の道は通行できないようにガードレールで塞いであります。トンネルよりも右側の道は「国見峠」への入口となります。
ちなみに、トンネルは高速道路の対面通行区間にあるような長いトンネルに構造が似ています。センターラインにはポールが立ち、トンネル長が2,777mのためにジェットファンも装備され、非常停止帯もトンネル内に用意されています。

国道265号線・国見トンネルと旧国道265号線・国見峠との分岐手前の風景。
(宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町松ノ平)

高さ制限(国道327号線、国道265号線)の予告看板なども立っておりました。既に走れない旧国道は写真の左側の見えないところに道が続いておりました。(途中で立体交差し左右入れ替わり、五ヶ瀬町本屋敷附近で合流します。)


 
国見峠は今回を含めて2度走った訳ですが、道路状況はどちらも余り変わりませんでした。道路には崖崩れや落石により良い状況とは云えませんでした。特に椎葉村側は「秘境の地」と云わんばかりにその激しさには驚くばかりです。走行時はタイヤをバーストさせないように慎重に運転したいものです。
国見峠は離合が困難な道であります。旧国道となってしまったため、対向車と出会うことは殆ど無いかも知れませんが注意が必要でしょう。また、常時水が流れ出して路面崩壊しそうな箇所がありますから、その点も注意が必要です。

 
本ページの記録
走行取材 1998/02/14(第1回取材/国道265号線の標識があった頃に走行)
掲載   1998/11/18
走行取材 1999/05/07
掲載   1999/06/17

 
※画像はSONY DCR-PC10で撮影したDV動画をAdaptec AHA-8920(IEEE1394カード)にて静止画取込みしたものです。デジカメ画像に比較して画質が劣りますがご容赦下さい。

 
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